算数にまつわるイロイロなはなしです。

本当の算数力

1月 4th, 2012

算数に力を入れている希学園ですが、算数オリンピックでも希学園の生徒達が、よい成績をおさめています。

希学園の生徒だけでなく、一般の子ども達も一緒に算数オリンピックにむけての対策講座も開いています。
対策講座では、よく、算数オリンピックと類似した問題が出されています。

予想があたっているといえばそうなのですが、
実は、希学園の生徒達が算数オリンピックでよい成績をとるのは、
希学園が、算数オリンピックの問題を分析する能力があるからなのではありません。

もちろん、難関中学への多くの合格者を毎年だしている希学園ですから、試験の問題の分析力は当然素晴らしいものを持っています。
ただ、そのおかげで、子ども達がよい成績なのではないのです。

算数オリンピックにしても、難関中学の試験問題にしても、
問題をみると、初め、どう解いていいか考えるような問題が多いです。
問題を解く糸口がなかなかみつからず、時間を過ごしてしまうことが多いでしょう。

算数は一つの問題でも色々な解き方がありますね。
自分の知っている解き方を色々当てはめて考えたり、自分で解き方を考えたり、
そうやって考える力をのばしていくのが、算数の勉強です。

もちろん計算も速くなければならないでしょうが、問題を解く方法をまずみつける、
そして、今度は速くみつける、次に論理的に順序だてて考えて答えまで導く力を養う、
これが算数を学ぶことによって身につく力なのです。

その力を養って行くうちに、本来の算数の力がついて、算数オリンピックでよい成績をとることができたのだと考えられます。

算数オリンピック

12月 9th, 2011

「算数オリンピック」ってご存知ですか?

「算数オリンピック」というのは、数学者であり、日本人2人目のフィールズ賞受賞者の廣中平祐氏等が提唱して
1992年(平成4年)に始まった算数の能力を競う大会です。

小学6年生までを対象とする算数オリンピックに続き、
5年後の1997年から小学5年生まで対象とするジュニア算数オリンピックが始まりました。

また、2009年からは、小学1年生から3年生までを対象としたキッズBEEも始まっています。

この算数オリンピックは、平成11年に20回大会を迎えましたが、
この大会で常によい成績を残しているのが、希学園の子ども達です。

希学園は、難関中学へ進学することを目的とした生徒のためのスーパーエリート塾で有名ですが、算数にとても力を入れています。

これは、希学園が「詰め込み主義ではない」「考える力を養う」とうたっていることとも一致しますが、

難関中学を目指し、つまりは、難関高校、難関大学に入学するためには、
膨大な知識が必要なのは、周知の事実です。

しかし、自分で学ぶことのできない子供は、結局は伸びないし、
考える力を養い、知識を入れるための器を大きくするためにも算数がとても重要なのです。

数学は、暗記科目と言う人もいますが、特に小学生のうちに算数で、考える力をつけ、
脳を活性化しておくことは、とても大切なことなのです。

算数の勉強によって、国語力もあがります。
国語の問題は、考える力がないと良い点がとれません。

これは、相乗効果でもあるのですが、国語力があがると算数の成績も上がる、算数の力をつけると国語の成績もあがるのです。

この2つの教科は、他の教科にも関わりが大きく、算数の力をつけることによって、子どもの能力がより高まるでしょう。

算数の四則計算について【後篇】

11月 25th, 2011

前回は四則計算のうち足し算と引き算について書いたので、今回は残りの掛け算と割り算についてです。
足し算と引き算は小学校では1年生から勉強しますが、掛け算や割り算は2年生から。
つまり、1段階上がっての算数ということですね。

【掛け算】
掛け算は「×」の記号で計算する、一定の数を指定した回数だけ繰り返し足し続ける式です。
乗法、あるいは乗算ともいい、その答えは「積(せき)」呼ばれます。
「積」の漢字は「積もる」とも使いますね。
ひとつずつといった少量のものが増えていくのでなく、全体を覆うように増えていく様子から、掛け算の答えを意味する漢字としてこの字が使われるようになったのかもしれません。

【割り算】
割り算は「÷」の記号で計算する、元の数字の中に目的の数がいくつあるかを求める式です。
初期の算数では「あまり」までを導き出し、学年が上がれば小数点になるまでしっかり計算するという、四則計算の中では特殊な式かもしれませんね。
割り算は除法や除算ともいって、その答えは漢字では「商(しょう)」。
「商」といえばお金が直接関わるような仕事全般を意味する漢字ですが・・・
「和」「差」「積」がその漢字の意味から計算式との関連をある程度想像できたのに対し、「商」という字と割り算の関係は想像するのが少し難しいですね。
昔、割り算が使われる場面というと商売の際であることが多かったとか、そんな理由でしょうか?

算数では四則計算の方法について勉強しますが、それぞれの式の他の呼び方や答えを意味する漢字などは一度耳にするだけで、その後使われることはほとんどありません。
たまにはこのように異なる視点から算数について考えるのも面白いのではないでしょうか。

算数の四則計算について【前篇】

10月 18th, 2011

今回は、算数の基本である四則計算についてです。
四則計算とは、足し算、引き算、掛け算、割り算の4つ。
算数が数学となり、どんなに複雑な計算式を学ぶことになっても、基本的にはこれら四則計算の組み合わせとなっていますね。

【足し算】
足し算は「+」の記号で合計した数字を求める計算。
寄せ算とも加算とも呼ばれます。
この足し算によって得られた答えを「和(わ)」と呼び、「これらの数字の和を求めなさい」と問題文にあれば、それはつまり足し算をおこなうべき問題ということですね。
足し算の答えが何故「和」と呼ばれるのでしょうか?
「和」という漢字は訓読みすれば「和む(なごむ)」ともなり、人と人の仲良さを意味する漢字でもあります。
反発せずに共に在るということから、合計を意味する漢字としても使われるようになったのかもしれませんね。

【引き算】
引き算は「-」の記号で計算されるもので、前者の数字から後者の数字の分だけ減らした結果を表す計算式。
足し算の加算に対し減算とも呼ばれ、その結果は「差」と呼ばれます。
引き算の答えが何故「差」と呼ばれるのか、これに関しては分かりやすいですね。
「差」とはAとBの違いを意味する漢字ですから、ふたつの数字を比較してどれだけ異なるのかを計算する引き算の答えも意味するようになったのは納得がいきます。

算数とは数字だけの学問かと思いきや、このように言葉や漢字の意味も関係していてなかなかに面白いものですね。
残る四則計算、掛け算、割り算については、長くなりそうなので次回を乞うご期待。

算数は全世界共通!?

9月 6th, 2011

海外へ研修に行ったことのある算数・数学教師による話です。
海外研修とはいえ、その教師は外国語がそれほど堪能ではなく、算数以外の授業も見学してみたものの、現地教師の言っていることはもちろん、黒板に書いてあることさえも理解するのは難しかったそう。
そんな中でも唯一理解できた授業が、やはり算数だったと言います。
理由は、彼が算数教師だからということではありません。
授業が算数の場合、黒板に書かれている内容のほとんどが数式。
数式は全世界共通のアラビア数字と記号で構成されています。
そのため、説明されていることは分からなくても、黒板だけで授業内容はなんとなく理解でき、数式でどんな答えを導き出そうとしているかも分かったのだとか。

外国の学校での授業は、日本人学校でもない限り、当然現地の言葉で進められます。
国語も社会も理科も、現地の言葉が分からなくては授業内容も理解できません。
しかし算数だけは数字と記号さえ分かっていればなんとかなるもので、その数字と記号は幸いにも全世界共通のもの。
算数というのは言語のボーダーなく学べる科目ではないかと、その教師は話していました。

もちろん、外国語が分かれば理解はさらに進みますし、数式だけでどんな内容について進められているか分かるのも、彼が算数教師だからこそだったのかもしれません。
しかし、未だに英語でさえ全世界共通の言語として習得されていない現在において、辛うじて共通に理解されているアラビア数字と数学記号は、学問において重要な位置づけにあるのではないかと考えさせられます。

中学入試の算数問題

8月 25th, 2011

大人の方々に質問します。
皆さんは最近の小学生が挑戦しているらしい算数問題を見たことがあるでしょうか?
最近の・・・とはいっても、算数は誰もが経験してきていることですから、見たことがある問題なのだろうと思われるかもしれません。
算数を学んでいた当時からは年月がたっていても、たかが小学生の算数。

・・・なんて侮ってはいけませんよ!
皆さんに見ていただきたいのは、算数は算数でも、私立中学の入試問題やその受験勉強で解くような問題です。
私立の入試問題とはいえ、中学受験なのだから小学校の算数で習うことばかりだろう・・・いえいえ、そんなことはありません。
算数問題に関してちょっと検索してみただけでも、出て来たのは次のような問題。

例えば、複数のサイコロをふって特定の目が出る確率を求める問題とか。
例えば、図形問題で限られた角と辺だけが分かっている中からある一カ所の角度を導き出す問題とか。

小学校で掛け算や図形について学んだ覚えはあります。
けれど、確率計算や証明を含む図形問題については、初めて学んだのは中学校でのことだったと筆者は記憶しているのですが・・・?
とどのつまり、私立中学の入試では、算数に限らず小学校以上の問題が出題されているということです。
受験を受ける子供たちはほとんどがそれに即した塾へ通っており、その塾で小学校よりも一歩進んだ単元を勉強しているのですね。

ところで、算数や数学に苦手意識を抱く人たちは、中学時からどんどん理解が追いつかなくなったという人が多いです。
そんな中学時の内容に小学生が挑戦していると思うと・・・大人の我々も負けていられない気になりませんか?

算数セットにまつわる雑談

7月 22nd, 2011

算数では様々な道具を使って学習しますね。
三角定規や分度器、学年が進むとコンパスを使って実際に図形も書きます。

算数で最も初期に使う道具といえば、なんといってもやはり算数セットですね。
小学1年生のときからすでに使う道具で、数をわかりやすく学ぶためのグッズです。
この算数セットの中身はどうやら今も昔も大きくは変わらないようで、時計の模型であったり、マグネット付きのおはじきであったり、数字が書かれたカードであったりと、筆者も当時は面白いおもちゃを手に入れた気分になっていたものです。

けれど、子供にとってはおもちゃ感覚の算数セットですが、親御さん方にとっては悩みの種でもあるようですね。
学校によっては算数セットを貸し出しているところもありますが、必ず購入しなくてはならない学校もあります。
算数セットを使って勉強するのは低学年の頃に限られるため、高学年に兄弟がいてそのお下がりで充分だと考えていても、強制的な購入により2~3千円の出費を余儀なくされるのです。

それでも、子供にとっては真新しい自分の算数セットというだけで嬉しいもの。
出費の痛手は目を瞑るとして・・・しかし親御さんの悩みは他にもあります。
算数セットの中身ひとつひとつに名前を書かなくてはならないという悩みが。
小学校に入学したばかりの子供で、小さなパーツがいくつもあり、クラスメイト全員が同じものを持っているということから、名前を書いて自分のものと確実に分かるようにしておかなくてはならないというのは理解できます。
ですが、その小さなパーツの全てに名前を書くという作業を思うと、どうにも途方に暮れてしまうようです。

意外と面白い数の読み方

6月 13th, 2011

中学生より上の学年になれば、使うノートは特に定められておらず一般的には大学ノートが使用されます。
ですが、小学生の低学年ともなれば、国語は漢字が書きやすい大きなマスに十字の補助線が入ったノートだったり、算数はグラフが書きやすい細かくて薄いマスのノートだったりしますね。
表紙にもしっかりと「こくご」「さんすう」などと教科が書かれており、端のページにはその教科に関する面白い情報や逸話が書かれています。
この情報は、子供がその教科に興味を持つような内容になっているように筆者は記憶しています。

さて、筆者の記憶にある「さんすう」のノートですが、数の読み方について書かれていたことをよく覚えています。
数の読み方とは、一、十、百、千、万、億、兆・・・と数が大きくなるごとに代わる単位のことです。
大人になった今でも、耳にする単位というと国家予算や天文学的数字として良く聞く「兆」までですが、実はこれにはまだまだ上があります。
万の10000倍が億、億の10000倍が兆。
では兆の10000倍はというと、「京(けい)」という単位が付きます。
さらにその上は「該(がい)」、「杼(じょ)」と続くのですが・・・
以下に書き出してみましょう。

一、十、百、千、万、億、兆、京(けい)、該(がい)、杼(じょ)、穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)、恒河沙(ごうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)、無量大数(むりょうたいすう)・・・

いかがでしょうか?
読み方が難しくなるばかりでなく、一文字に限らなくなっていますね。
さすがにこれら全てを覚えたところで、そんな大きな数字を見かける機会はなさそうですが、雑学としてはちょっと自慢できるかもしれません。
大人になってから気付いたことですが、これらの単位はどうやら仏教用語が由来となっているようです。

ちなみに、大きな数字だけでなく、小さな数字にも単位があります。
野球に詳しい方であれば、0.1を「分(ぶ)」、0.01を「厘(りん)」と読むことをご存知でしょう。
実は、この下にもまだまだ聞いたことのない単位があります。

算数の効率性

5月 6th, 2011

近年、テレビ番組(特にクイズ番組)の影響もあって、小学生で学習するレベルの知識が試される機会が多々ありますね。
小学生レベルといっても簡単とは言いきれなくて、大の大人でさえ勉強から遠ざかった生活をしているからこそ解答に難儀する場合も見られます。
また、小学校で学習することは学問以前の基礎中の基礎でもあるため、一般的に必要な知識が試されるという意味合いもあるのでしょう。
ともあれ、こういった基礎が見直されているというのは良いことだと思います。

これら見直されている知識は科目でいうとほとんどで、算数も例外ではありません。
ただ、算数と一口に言っても、より効率の良い解き方だとか、問題に適した計算方法だとかが求められるようになっています。
当然、これらは大人の間でのことです。
子供たちが勉強している算数では、まずは定番の方式が学習されるので。

社会に出た大人たちが算数問題に求めるのは、計算の効率性に他なりません。
暗算で素早く答えを導き出す方法として、例えばインド式の計算方法が人気を寄せたこともありますね。
インド式なる方法があるように、実は算数というのはその国で発展した独特のものがあります。
現在日本で使われている主な計算方式は、近代に西洋から伝えられた“洋算”と呼ばれるものですが、日本にも昔ながらの“和算”というものがありました。

和算そのものは衰退してしまっていますが、今でも使われるものにそろばんがありますね。
そろばんは実生活には使用しなくても、そろばん塾に通うことで暗算力が付くことからも算数に役立つと注目されています。
思えば、そろばんに対する注目が、算数に効率性を求めることの第一歩なのかもしれません。

算数の歴史の始まり

4月 19th, 2011

今回は算数の歴史についてお話ししてみましょう。

算数の歴史・・・というよりも、この場合は数学の歴史と言い換えた方が適切かもしれませんね。
数学は数ある学問の中でも、特に深い歴史がある学問のひとつです。
歴史が深い学問というと哲学や天文学が考えられますが、そのうちの天文学だって数学無くしては行えない学問なのですから。

数学らしき学問が行われていたのは、エジプトやバビロニア、中国やインド・・・つまり古代から文明が発達してきていた歴史ある地域です。
それぞれの土地でそれぞれの数学が発展してきました。

大昔の数学というと、その内容は算術や幾何学です。
算術は算数とほぼ同じで、数の計算。
幾何学は図形問題のさらに複雑なものと考えると良いでしょう。
どんなにはるか昔であっても、人々の生活を支える商業は行われていましたし、小規模ながらも王国や王朝は生まれていたので、それらの中で数学が発展したものと思われます。

では、商業や王国といった人間的文化が生まれる以前・・・つまり原始時代はどうでしょうか?
商業や王国はなくても、生き物が生活するための行動は必要です。
生活というと、その主な内容が食事やそのための狩猟。
群れの中に獣が何匹いるかとか、採った食料を何人で分けるかといった考えは必要だったため、少なくともその頃から数の概念はあったようですね。
今のように1~10まで数えることはなくても、1(有)か0(無)かといった概念も見出されていたようです。